備忘録

レポ、感想はニュアンスで書いています。間違っていることもあります。

日プまたはK-POPとの異文化交流

沼落ちブログというのが流行っているけど、私的には沼に落ちたあとやっぱり抜け出せた感覚なのでこれは沼落ちブログではありません。
2〜2.5次元のオタクがプデュ*1に出会って異文化交流をした記録です。

一応自己紹介としては、少年漫画で育ち、戦国鍋から俳優沼にハマり、今はあんスタ、テニミュ、舞台俳優をメインジャンルと自認しているアラサーオタク。
PRODUCE101のことは「よくわかんないけど韓国系のアイドルグループを作る企画で、あんステ初代深海奏汰役の石井くんが前に出てた」くらいの認識。(後から日プ1*2履修してメサイア出てた子もいたと知った)

目次

異文化交流のはじまり

きっかけは知り合いからPRODUCE101JAPAN SEASON2のとある練習生*3を応援してほしいと頼まれたこと。
その練習生というのがプデュ前から知っている人だったのでじゃあ応援するかーとオンタクト動画を見始めた。
そんなわけで半強制的に1pick*4は決まっており、かつデビューはさせたいけど推してるわけではないという珍しい国プ*5デビューをキメた。
ちなみにオンタクト期間の残り10人枠は事前番組で気になった子と友達の推しと確実に上位に入りそうな人に入れていた。

ところで、特定の1人をデビューさせたいだけなら、戦略的に考えればオンタクト期間は1pick以外日替わりで入れるのが無難なんですよ。
そうすれば10日間後には1pickは10票獲得、それ以外の100人は1票しか獲得していない状況が発生するわけです。
そして順位が出てからは上位5人くらい+あとは日替わり、とかにすることで自分の投票数内だけでも1pickが優位に立つようにすればいい。そう思ってたんです。この頃は1pickしかいなかったので。

せっかく国プになったので交流したいし情報収集も兼ねて専用Twitter垢を作ったんだけど、pickとかファンダム*6とかケミ*7とかチッケム*8とかスローガン*9とか、わからない単語がTLに流れてくるたびググって翻訳して、まじで外国に来たんか?ってくらい異文化だった。
チッケムまじで羨ましい。テニミュに欲しい。チッケムがあれば私は大和部長のウインクを何度でも浴びることができたのに。
個人的に一番異文化だったのはファンダムの活動の規模。
1pickが同じってことで仲良くなったフォロワーにOC*10に誘われて入ってみて、そこで管理人*11がいろいろ取りまとめて動いてるのを見てびっくりした。
もっと大学の趣味のサークルくらいのゆるやかな集まりを想像してたらちゃんと組織化されていた。
カプホ*12とかタグイベ*13とかスミン*14とか、ここでもまたわからない単語と格闘しながら(と言っても質問したら教えてくれた)「これ2次元界隈とか若手俳優界隈でやったら学級会始まるな・・・」とそれが当たり前に行われているプデュ(というかK-POP文化?)にただただ驚いていた。
いやだって、実際私の過去のエントリにあるように2.5次元界隈では公式絵を使ったうちわについての学級会も開かれていたんですよ。
そして公式の結論として私的利用の範疇であれば問題ないと条件付きで許されていたわけですよ(今はあんスタのガイドラインも変わったのでまた違うかもしれないけど)。
ところが日プでは公式の画像(と言っても応援素材として使用が許された画像)を使ってファンが自作グッズ(カプホル、トレカ*15、スローガンなど)を作って配布してるんですよ。応援素材という存在が強すぎる。
でもこのファンによる自主グッズ、広告文化は2次元や俳優界隈に現れるとちょっと恐ろしいので異文化のままであってほしい。
ホストちゃん化*16する気しかしないので。

タグイベも異文化で果たしてどこまで布教効果があったかは謎だけど、ファンダムの結束力を高める儀式としては効果的だったと思う。
あと練習生がエゴサしたときにツイート少ないよりは多い方が嬉しいっしょくらいの感覚で参加してた。
でも練習生ファンダム間でタグイベの時間をかぶせてはいけないというルールはやっぱり異文化だった。そこ殴り合わないんだ。
ホストちゃんで企画日被らないようにするみたいなやつか。

放送開始

オンタクト投票期間が終わってから本放送が始まるまで2カ月くらい空いていて、その間に私は新テニミュで大和部長と出会ったりあんスタで推しイベが来て走ったりとそれなりに趣味に忙しい生活を送っており、日プ用垢にはほとんど顔を出さなくなっていた。
それでもまあ、4月になって本放送が始まったので国プとしての仕事をするべくちゃんと放送は見始めた。これはひとえに私の責任感の強さで成しえたことなので運営はこの期間のことを反省してほしい。
放送見ててもレベル分け評価~レミフラ収録くらいまではまだまだピンと来る子はいなくて、「この子歌うまい~」「ダンスうまい~」「顔が好き」「おもろい」くらいでしか投票先を決めてなかった。
この期間にわりと好きだったのは上原くんかな。テニミュで菊丸やってほしいけどデビューしたら菊丸やってくれないんだよなあって思いながら投票してた。

そして次に来るのがグループ評価。
私が明確に日プにはまってしまったと自覚したのはここだった。
パブサする中で事前に現場評価のスポ*17を見てしまっていたのでグループ分けとか曲決めはわりとふ~んという感じで見ていた。
各自の練習風景も、そこまで突き刺さる何かがあるわけでもなくテニミュのバクステを見るくらいの感覚で見ていた。
テニミュのバクステあんなに不穏な空気映さないけど。

現場評価の仕組みはあんスタだなあって思った。
評価基準のない状態で投票させたら実力は関係なく人気で全て決まってしまうでしょ……と思ってたら意外にも違ったので面白かった。なにがって、INUですよINU。弁当少年団ですよ。
3巡目で選ばれた、Aクラスもいるしデビュー圏内順位もいる人気も実力も高い2班と、未経験者が多くて順位も次で脱落する可能性が高いボーダー~下位の弁当少年団ですよ。
あんスタで言ったら紅月vsRa*bitsなやつじゃん。
しかも弁当少年団の衣装が半ズボンセーラーだったので「完全にRa*bitsじゃん……」と思いながら見てた。
ところが子ウサギちゃん達は大健闘して、負けはしたけど1班とわずか6票差まで追いつめていた。悪夢のS2かと思ってたら七夕祭だった。

正直このグループバトルでやっと60人の顔と名前が一致して、せっかくわかったからもう一度最初から見返してみようかなと事前放送や第1,2話や未公開映像なんかを見あさって各ファンダムの布教ツイートを見て意外な発見を繰り返して、今思えばこの行為がテニミュにハマったときと全く一緒だったんだよね。
笹プ*18が作った大量のコンテンツに到達したあたりでもうダメだった。髪の毛サラサラしてる人に弱いんです。
さらに同じ愛知出身な内田くんと元ボイメン研究生な篠ケ谷くんのことは元からわりと注目しながら見てたのでもう弁当少年団にハマるしかないよね。
なんだろうね、あの弁当少年団のオタクを寄せ付ける雰囲気。
Kポオタとかドルオタというより私みたいな2次元も通ってますって人が弁当少年団に落ちていくのをよく見かける。
カジキマグロARとイヤホンガンガンゲームが愛おしすぎる。

このころになって「11人じゃ足りない」を実感するようになった。
最初の頃に考えていた戦略はしょせん机上の空論で、戦略とは別の意味で日替わりで残したい子たちに投票していた。
いっそのことホストちゃん方式であったらとよぎったこともあったけど、やっぱり地獄しか見えないから無料投票で正解だと思う。

順位発表式

ハマったことに自覚したタイミングでやってくる順位発表式は辛すぎるよ。
放送の前にグループバトルの未公開映像が公開されたんだけど、そこに弁当少年団はけっこう映っていて「直前の未公開で分量が多いのは餞別分量」みたいな言説を見かけてひええええってなってた。リアルにお腹壊して死にそうになりながら放送日を迎えた。体調にまで影響でてくるのやばい。
まあ結果は結果なので、弁当少年団から3人残ったことを喜び、3人いなくなってしまったことを悲しんだ。
印象的だったのは順位発表式後のラストメッセージ
「見つけてください」「覚えていてくれたら嬉しいです」そう言ってくれるの新鮮だった。
今まで推してきた人が一般人に戻るとき、それまでの応援を感謝する言葉はよく残してくれるけど、その先のことは「僕も頑張るのでみなさんも頑張ってください」くらいのことが多くて。稀に一般人になった後もファンが追いかけていることに苦言を呈することもあって。
だからプデュでも練習生じゃなくなった後も応援していいのかどうか悩んでたけど、そうやって「待っててください」と言ってくれるのが嬉しかった。
順位発表式は引退式ではなくてテニミュの卒業みたいな感じなんだなあと思った。
みんなで卒バラ歌ってほしい。卒バラじゃなくてGRADUATIONでもいい。一緒に歩くのも自由、離れていくのも自由……原点はお前……。
リフレッシュもいいなあ。青学パートはデビュー組で。

ポジション評価

ポジションという概念も異文化だった。アイドルってオールラウンダーを目指すものかと思っていた。
まあ最終的にオールラウンダーになるにしてもオーディションとして得意分野を見せるパートが必要ってことだったのかな。
S1ではボーカル枠が余ってダンス志望なのにボーカルになってボーカルポジションなのに突然踊りだしたという噂を聞いていたんだけど、S2ではダンスが余ってた(というか最後の内田君が希望ポジション行けなかっただけくらいなのでちょうど良い塩梅ではあったのかもしれない。内田君は可哀想だったけど)。
ポジション評価では特に推しが増えるということは無かった。あえて言うならOverall組がヒプマイ感あって楽しかった。

コンセプト評価

コンセプト評価曲投票のときのファンの動きがすごかった。
OCで意見を言い合い、Twitterで推し曲のプレゼンをして、ファンダムとしての推薦曲が決まったらファンダム同士で連合を組んで協力し合って。
そしてここまで国プが団結してやっていても実際に決まった曲が違ったりするから面白い。OCやTwitterにいる層だけが国プじゃないのね。

コンセプト評価という評価そのものはアイドルとして必要な技能を測れるなあって思った。
私のアイドル哲学として「演じてるアイドルの方が強い」と思っているの。
素の姿のままアイドルやったっていいけど、攻撃されたとき弱いじゃん。だから最初から演じてた方がアイドルとしての自分を客体として見ることができて強そうじゃん。
与えられたコンセプトを消化するというのはすなわち与えられたアイドル像を演じるということなので私にとってはそれがアイドル力なのですよ。

コンセプト評価でも特別推しは増えなかった。冬馬さんが本当に良い人なんだなあってわかってこの後のデビューに向けて投票するようになったくらい。
結局推しを見つけたのは最初のオンタクト期間~グループ評価だけだった。
それ以降の期間にも印象が変わった人とか注目度が上がった人はいたけど、その頃にはすでに投票枠はいっぱいで結局投票に至ることは無かった。
やはり日プで勝ち上がるためには随時新規を取り入れることが必要だと思った。
順位発表式で推しが落ちた人はわりとその先投票しなくなったり視聴すら止めてしまうことが多くてそこを狙うのは得策ではないと感じた。
私も第2回順位発表式で弁当少年団も他の推してた子たちもほぼみんな落ちちゃって1,2日投票サボったし。

総括

プデュにハマってた数か月間、楽しいというかinterestingだったけどseason3あったら見る?と聞かれたら「知ってる人が出たら見る」と答える。
テニミュは誰1人知らなくてもそこで出会ってそこから推しにすればいいけど、プデュは出会って推しにしてもその先があるとは限らないから辛い。
ただ一方で、いま現在私が「新テニミュの大和部長は好きだけど大和部長というキャラにハマったりキャスト本人にハマったりはしない」というスタンスをしているように「プデュ期間中の○○君だけ推す」というスタンスはアリかもしれない。できるかどうかはまた別だけど。
いま一番やりたいことは、1pick君の存在を無かったことにしていわば野次馬的な立ち位置になってまっさらな状態でもう一度日プ2を見ること。デビューさせなければという責任感はもう持ちたくない。

*1:PRODUCE101シリーズの略

*2:日本版プデュseason1の略

*3:オーディション参加者。一般人。

*4:1番の推し

*5:国民プロデューサーの略。プデュ視聴者。

*6:ファンの集団。私設ファンクラブみたいな。

*7:ケミストリーの略らしい。練習生の組合せを指す。CPくらいの意味合いでとらえてたらそこまで濃くなかったしシンメとも違うと言われた。

*8:推し定点カメラ

*9:推しアピールする紙?ボード?大抵名前と写真。たまに求めてるファンサ。デザイン性に富んでいる。

*10:LINEのオープンチャット。OCごとに名前やアイコンを変えて入れるしLINEアカウント自体は公開されない。

*11:OCの管理人がファンダムの代表みたいな感じ。

*12:カップホルダーの略。ファンがデザインして業者に発注してカフェに配布を頼む。

*13:時間を指定して特定タグ付きのツイートを大量に投稿し、タグのトレンド入りを目指す企画。

*14:ストリーミングの略らしい。チッケムを再生・高評価・コメントする

*15:トレーディングカードの略のはずなんだけど、ファン自作のものは基本的にトレーディングしない。サイズ感がトレカと同じってことなのかな。

*16:地獄

*17:スポイルの略らしい。ネタバレとか情報漏えいみたいな。

*18:笹岡くんファンのこと。練習生の名前の一部+「プ」でそういう意味になるらしい。