発表されてからずーーーーーっと気になってた字幕メガネ!
NARUTO舞台でやっと体験することができました。
http://whhz.hatenadiary.com/entry/2015/04/03/211105
whhz.hatenadiary.com
こちらのブログに字幕メガネについては細かく書いてあるので、補足と私が使った感想だけ書こうと思います。
入れ物はこんな感じ。EPSON製なのか。
開けるとこう。
メガネ本体と、操作する機械(けっこう重量ある)。
メガネ本体はこんな感じ。
一緒に映ってる紙はWi-Fi接続確認方法が書いてある。
と言っても「開演5分前のアナウンス時に☆マークが流れてくるはずだから、見れなかったら言ってね!」ってだけの内容。
Wi-Fi使ってるってことはこれから先もっとリアルタイム性のある翻訳もできるってことだ~ってテンション上がった!
Wi-Fiがつながってない状態で見るとこんな感じで「English」か「中文」が表示されてる(手元の機械で切り替えれる)。
ナルステでは英語と中国語だけが対応してるそうです。
翻訳してくれるのは演劇のセリフ・歌詞部分。開演前アナウンスやOPの役名、カテコ挨拶は表示されませんでした。
(ちなみに開演前アナウンスは日本語と英語で流れた)
カーテンコールが始まると「End the titles(うろ覚えだから間違ってるかも)」と表示されて終了。
1.良かった点
①すぐに借りれる
客席入り口の横(プレゼント受付の隣)に字幕メガネ受付があり、英語でSUBTITLE GlASSESと書かれてます。
借りたい旨を伝えると「初めてですか?」と聞かれ、使用方法の説明。
試してみてください、と実際に装着し、ボタンを押して表示を確認。
チケットを渡して席番号をメモされ、レンタル代1000円を払い、注意事項を聞いて終わり。
2,3分で受付できました。
②操作が簡単
メガネをかけ、ツルの部分の滑り止めを動かして自分のちょうど良い位置で固定します。
メガネに繋がる機械にボタンがついており、右のボタンを押すと言語切り替え。
左のボタンを押すと表示位置と文字サイズ切り替え(上部小文字→中文字→大文字→中央小文字→……→下部大文字)の順。
言語は最初に設定すればいいので、観劇中に文字が邪魔になったら左のボタンで位置や大きさを変えるだけでOK!
手元を見なくても操作できるのでストレスが少ないです。
③従来のモニター形式に比べてストレスが少ない
これは言うまでもなく字幕メガネの長所。固定された位置にあるモニターと演者とを交互に見なければならない煩わしさから解放されます。
④双眼鏡と併用できる
試してみたらちゃんと見れました。当然だけど字幕部分は拡大されず、舞台上が拡大されます。
お陰で流司さんの表情をアップで見ながら文字も読むことができます( ・ㅂ・)و ̑̑。
ただし視野がかなり限られるし、字幕と表情を共に楽しむのは難しいですね。
あくまでモニター形式のものにくらべて視線の移動が少なくて済むという感じでした。
⑤字幕スピードがちょうどいい
私の英語レベルは中高で習った程度で止まっているんですけど、それでも文字を読むのにストレスを感じない程度でちょうどいいなーって思いました。
ただちょうどいいせいで若干弊害もあるんですけど…後で出てきます。
2.改善の余地がありそうな点
①鼻に跡がつく
重い!というほどではないですが、かけっぱなしで1時間半後の休憩で鼻に跡がつきました。
手元の機械がわりと重量あってコードの長さも必要最低限くらいなので、そっちに引っ張られる感覚があります。
でもまあ痛い訳では無いですし跡もすぐ消えるので普段からメガネの人は気にならないかも。
②メガネと併用できない
「普段からメガネの人は気にならないかも」と言いましたが、メガネの上からかけれる構造にはなってなさそうでした。
ただこれに関しては私がメガネじゃないからこの形を渡しただけで、メガネの人用のもあるのかもしれないです。わかりません。
[追記]
後から調べたらメガネonメガネできるそうです
③目が疲れる
まあこれは仕方無いことです。モニターと交互に見ることと比べれば疲れは抑えられてるのかもしれません。
私自身が乱視だってこともあり、左右の字幕のピントを合わせるのにちょっと労力がかかったってのもあります。
④文字の色が白しかない
照明が強い場面では文字が見えなくなることが多々ありました。
その度に表示位置を変えて文字が読める場所を探して…とちょっとめんどくさい。
ただ色変えボタンを作ると位置ボタンとの区別がつかなくなって暗闇で操作するのに不便かなとも思うので悩みどころ。
⑤字幕が出るタイミングが遅い/早い
台詞を話し始めると字幕が出るんですけど、早口の長台詞だと2行分くらい一気に出ることが。
語順の関係もあってフライングで展開を読めちゃうことも。
逆に短い言葉を早いテンポで言い合うとことかは、文字を読むスピードに合わせて字幕が出てくるから一つ前のセリフをまだ表示したり。
あと、たまに日替わりでもないのに翻訳されてないセリフがありました。
意訳して省略したってわけでもなさそうだし、字幕作った後にセリフが変わったのかな?
⑥視界が狭い
正直これが一番ネックに感じたところ。
舞台ってあちこちでいろんな人がいろんなことやってて、それを全部見ようと思うと字幕をじっくり読むわけにはいかない。
途中で字幕を無視して全体を見てみようとしたんだけど、このメガネのガラス部分、ちょっと変わった形になっているせいか眼球を動かしただけじゃイマイチ全体を見にくい。
だから頭ごと動かして舞台のあちこちに目を運ぶしかない。
でも隣の人とか後ろの人に迷惑になるからそんなに頭を動かすわけにもいかない。
アクションシーンとかわりとストレスたまった。前方席だったらもっと見にくいんじゃないかな…。
結論として感じたことは
「従来のモニター形式にあった『目線をこまめに移動させなければならない』という課題を解決はしていないが軽減している」ということ。
本当にプロトタイプだなあ、っていうのが使ってみての印象でした。
字幕メガネだから字幕が映るのは当たり前のことで、それを長所としてるだけじゃ売れないよなー、と。
重さとか視界とか、正直どうしようもない課題はあるけど、それ以上の長所を作って欲しいなってのが感想です。
個人的にはせっかくWi-Fiつながってるんだから日替わりとかカテコ挨拶とか、舞台によっては日替わりの前アナとかも翻訳して欲しいなって思います。
まだまだ一般化には遠そうだけど、使う人が増えていろいろ意見言ってたら改善してくんじゃないかと期待してます!
最近は海外公演をする2.5舞台も増えて日本の2.5文化の広がりを感じるし、
プロジェクションマッピングとかVRみたいなICT技術が演劇分野にも広がってきてるし!
字幕メガネはそういう進化の象徴だと思っているので、これから先の展開が楽しみです。